こんにちは。
株式会社VIZMの伊澤です。
最近、ご用命が多くなってきている「フルオーガニックスパカラー蓼藍」。
インド藍でかぶれた方が蓼藍を使うという流れが定着しつつありますが、今日はその二つは一体何が違うのか?をもっと深掘りしていきたいと思います!
単純にインド産と日本産の違いだけなのか?なぜコストがこんなに違うのか?使用感がどう違うのか?など検証していきましょう!
違い:その1『植物』
ヘアカラーにおいて「インディゴ」と呼ばれるいるもののは、植物名「ナンバンコマツナギ」という豆科の多年草の植物を粉末にしたものです。「インド藍」や「南蛮藍」とも呼ばれます(成分表にはナンバンアイ葉と記載されます)。大半のインディゴはインドが原産国で、日本で流通しているヘナとインディゴはインド産が多いように見受けられます。
対してフルオーガニックスパカラータデアイは、植物名「蓼藍」という蓼科の一年草の植物を粉末にしております。日本では沖縄を除いて、この蓼藍が栽培されることが多く、薬草としても長く使用されてきた歴史があります。昔、侍が傷の化膿予防や創傷治癒のために藍染の肌着を着用したというのは有名な話です。、主要産地は徳島県です。
違い:その2『加工方法』
インディゴ(インド藍/南蛮藍)は加工がシンプル。口数が非常に少なく済みます。
収穫して乾燥し、粉末にさえすれば髪を染めることが可能になります。
それに対し、蓼藍は独自の特許製法により製造され、たくさんの加工工程を経て、ようやく髪を染めることが可能になります。
高品質な製品作りのために全ての工程の大半を手作業で行なっています。
フルオーガニックスパカラーが高品質かつ高級な理由の一つです。
インド藍はインド産、蓼藍は日本産で、単純に人件費の差だけでなく、加工にかかる工数や時間、コストが異なることが価格に違いになります。
違い:その3『効果効能』
化粧品に属するので、実際には「効果効能」を記載することはできませんが、蓼藍はいろんな研究機関、大学、企業などで実験検証が行われ、数々のエビデンスが実証されています。そのうちのいくつかをご紹介します。まずは一つ目。
「新型コロナウイルスのスパイクタンパク質が受容体へ結合するのを阻害」
あおもり藍葉(蓼藍)エキスは、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質のヒト細胞受容体への結合を阻害するという。1万倍以上に希釈しても阻害効果を発揮し、人体に安全な濃度で使用できる。 研究成果を、新型コロナウイルスへの感染を予防する点鼻薬などに役立てることなどが期待されている。
ノロウイルスの感染を有効に防止すること。【解決手段】 藍葉に対して、液体状のリモネンを一定時間接触させ、トリプタンスリンを含む溶液を得る。接触時間は、24時間前後が好ましい。このトリプタンスリンを含む溶液をノロウイルスの不活性化に用いる。
藍由来抗菌活性物質の存在する、マラセチア属真菌のような真菌に対する抗菌作用を有する物質を提供すること。
藍の化学-藍の抗菌性と薬の開発
などなど、主に抗菌、抗ウイルス作用の研究が盛んな蓼藍。
あと、こちらは蓼藍ではなく青黛でのエビデンスになりますが、研究当初は蓼藍が使われていたとか。
大腸の慢性炎症(潰瘍性大腸炎)に対するこれまでにない治療機序の解明に成功
違い:その4『粘性』
インド藍を水やお湯で溶いた時、ヘナのような粘性はありません。ですので、塗布した時に垂れやすく、コットンなどで顔まわりを保護する必要があります。また髪に塗布すると髪が絡まったり、引っかかるような印象があります。対して蓼藍は粘性があり、まず垂れるようなことはありません。操作性が良く、塗布した状態でもコーミングか可能なほど滑らか。使いやすい印象です。
違い:その5『トリートメント効果』
私が使用した時個人的な印象だということを前提に書きます。インド藍は髪がかなりごわつく印象でした。バサバサする感じです。しかしそれが髪にボリューム感を与えてくれますので、ダメージによるごわつきとは全く別物です。しかも数日するとそのゴワつきも落ち着いてきます。対して蓼藍は艶感、仕上がり直後から髪の滑らかさがある印象です。はりこしが出ながらもサラサラ感があります。数日するとサラサラ感はさらに増します。質感だけをとっても十分に違いを感じていただけます。
まとめ
一般的に「ヘナ」と呼ばれるメニュー。インド藍は「ヘナ」に内包されており、ヘナの一部として認識されているように感じます。「ヘナ」というメニューはあっても「インド藍」というメニューはないですよね?インド藍はあくまでも「ヘナ」の色調コントロールに使われるサブアイテムという印象があります。対してフルオーガニックスパカラー蓼藍は、主体になれるアイテムであり、ヘナを蓼藍の色調コントールに使うイメージです。オーガニック、天然、植物由来が求められることが多くなってきています。今までは100%植物カラーとえばヘナ一択で対応できましたが、100%植物カラーを求めるお客様も多様化してきております。どちらが優れているか?という単純な比較ではなく、双方に需要があり、ヘナを軸にフルオーガニックスパカラーを取り入れることで、お客様への提案力を強化し、選択の幅を増やすことができます。
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